週刊「エネルギーと環境」 毎週木曜日発行

今週の注目記事


No.2862.3.5




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…インドネシア、カタール、アフリカ、米国で相次ぐ生産能力アップ

国際情勢緊迫下も続々動き出すLNG新規プロジェクト



 アジアのLNG需要は経済成長を続ける中国およびインドに加え、タイなど天然ガスを新たに導入拡大している国も登場して、拡大テンポが大きくなりつつある。ただ、アジア地域の需要増加に域内で対応できる新規プロジェクトは現状2件しかない。2月28日に突発した米国・イスラエルによるイラン攻撃で緊迫する中東地域のエネルギー情勢急変に際して、直近のアジア、アフリカ、そして米国のLNGプロジェクト動向を見てみた。(次頁に一覧)

アジア新規2案件、金融支援に障害あり
アジアでの新規案件のうち、INPEXがインドネシアで開発を進めているアバディLNGプロジェクトは、20日に同国政府から環境承認を取得したと発表した(2861既報)。同プロジェクトは昨年8月、仏テクニップ/日揮グローバルおよびインド伊サイペム/現地会社に基本設計(FEED)業務を発注、推進中だ。
 当初、同プロジェクトは洋上開発として計画されていたが、インドネシア政府が地域貢献の最大化を理由に陸上プロジェクトへの変更要請があって、スケジュールが大きく遅れていた。漸く基本設計段階にまで至り、環境認証を取得したことから、最終投資決定へ繋がっていく可能性が高まった。LNG生産能力は年950万tで、ガスの性状も良好なため、効率的な開発が可能とされる。CCSも取り入れる方針で、低炭素LNGとしての安定供給も可能といわれる。
 もう一つは、パプアニューギニアで進むLNG事業だ。同プロジェクトは仏トタールエナジーが主導、ENEOSなども参加している。生産能力は年約560万tの計画。しかしトタールとパプア政府との協議がうまく進展せず、遅延している。加えて、環境NGOなどからは開発エリアなどで先住民の同意を得ていないことや生物多様性に関する問題も指摘されており、金融機関に対する融資停止要請もされていた。
その結果、2月までに世界29の銀行および輸出信用機関がパプアLNG事業を支援しない方針を明らかにした。ただ、日本の三菱UFJフィナンシャルグループは同プロジェクトの財務アドバイザーとなっており、最終投資決定後には他のメガバンクとともに融資を行う可能性もあるという。
 とはいえ、金融機関が守るべきとされる「エクエーター原則(環境・社会等への影響が大きい場合に事業者に是正を促す)」に反しているという指摘もあり、融資実行には波乱もありそうだ。またFEEDを手掛けた千代田化工建設も建設受注に前向きではないと言われ、最終判断が注目されている。

(以下については本誌2862をご参照ください)



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…資源循環事業で海外との交流具体化。認定事業には100件超の事前協議進む

環境・経産・経団連、資源循環構築向け連携拡大へ


 環境省と経済産業省、日本経済団体連合会が運営する「循環経済パートナーシップ」(J4CE)が2月27日、都内で「官民対話・ビジネス交流会」を開き、2026年度から「J4CE 2.0 Activities」へと取組強化を図ると発表した。海外の経済循環関連機関等との連携を強化するとともに、地域での資源循環事業に力を入れる。
 一方で、環境省は昨年11月に再資源化等高度化法が本格施行したことを踏まえ、高度な資源循環事業の認定手続きに着手した。また経産省も4月1日に「改正資源有効利用促進法」を施行する。

■地域資源活用と国際連携強化へ活動拡大 
 J4CEは21年3月、循環経済への流れが世界的に加速化する中、上記三者によって設立された。取組の柱は、▽日本の循環経済に関する優良事例の収集と国内外への発信・共有、▽循環経済に関する情報共有とネットワーク形成、▽循環経済促進対話の実施――の3点。現在は国内の主要企業など210社と22の団体が参加、これまでに20回の官民対話を行うとともに、動静脈連携も含めた国内企業による先進的な資源循環事業を紹介した注目事例集を公表、近くその最新版も発行予定だ。
 27日に開かれた交流会では、事務局を務める「地球環境戦略研究機関」(IGES)の小野洋所長が、海外展開事例も含めた国内外への情報発信の強化と海外の循環経済関連団体との連携強化、地域資源の循環利用など自治体や地元企業等との連携により地域への取り組みを深めていくことを指摘。「国内外の個別プロジェクト・連携事業の創出」へ活動を強化していく方針を示した。
 環境省は26年度予算案(25年度補正も含む)で、経済安全保障を念頭に置いた金属資源等の再資源化投資促進支援(410億円)、資源循環ネットワークの形成と拠点整備(14億)、地域資源再資源化など資源循環ビジネス促進(13億)、企業の循環性情報開示スキームの構築および国際合意形成事業(1億)などを増額して計上。官民連携の再資源化事業に一層力を注ぐ方針を固めている。




(以下については本誌2862をご参照ください)


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