週刊「エネルギーと環境」 エネルギージャーナル社

今週の注目記事


Weekly Short Report


望月次官勇退・松永氏昇格、石田資エ庁長官は留任

(組織改革・人事異動)

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 直嶋正行経済産業相は23日、同省の幹部級を含む課長以上の人事異動を固め、一部を発表した。局長以上の幹部級は閣議の了承を求めた。また、一般の課長クラスの異動は30日に公表する予定。いずれも発令は今月30日付け。幹部級は望月晴文次官が勇退、後任に昭和49年入省の松永和夫産業政策局長が昇格。松永氏の後任には52年入省の安達健祐官房長が回り、その後釜には再生可能エネギー分野等の産業振興や固定買取制度導入で奔走する上田隆之大臣官房総括審議官を充てた。
 また、エネルギー産業の構造改革などで注目されていた資源エネルギー長官は石田徹氏の留任となり、次長には本部和彦氏に代わって木村雅昭資源・燃料部長が横滑りした。さらに、環境省と没交渉になっていた産業技術環境局長には霞ヶ関の局長就任で最も早いとみられる56年入省の菅原郁郎政策評価審議官が抜擢された。
 一方で、今回の幹部級異動には特許庁で発覚した汚職事件が反映されていないという見方もあり、場合によっては再度の幹部異動がありそうだ。



Sメーター欧米普及率、再生エネ優先接続議論

(電力・ガス)

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 再生可能エネルギー導入最大化を図るために重要視されている資エ庁電力・ガス事業部の2検討会が相次いで開かれた。7月22日の「スマートメーター制度検討会」では、東京、中部、関西の3電力会社が業界の取組み等を報告したほか、東光東芝メーターシステムズ、GEエナジー、三菱総研が欧米の動向を報告した。
 電力3社はSメーターの機能を、(1)需要家の電力使用量の新たな計量方法、(2)電力使用量等をサービス会社など外部に提供する場合の課題――に大別し、電力会社の取組みや考え方を説明した。(2)については、「提供方法はインターネット経由、メーターから直接提供など複数方法から弾力的に選定」「プライバシー性が高いためセキュリティ対策など十分な留意が必要。消費者のメリットを明確にして理解を得ることが必要」などと指摘した。(1)の新計量方法については、最も取組みが進んでいる代表として関西電力の例が報告された。
 また、東光東芝メータ社によると、イタリア・エネル社(顧客数3300万)、スウェーデン・バッテンフォール社(同520万)では政府のスマートメータ設置義務化により100%の普及率で、フィンランド・フォータム社(200万)も義務化されていないが100%普及。オランダ、ドイツ、イギリス、米国も10〜40%だが普及は始まっている。そのメリットは、使用量に即した課金、多様な料金制度、契約内容変更の手続き簡素化、需要コントロールによる省エネなど。ただ、各国の推進理由はバラバラで、日本で推進する場合でも国内固有の事情を十分分析してから推進すべきとまとめた。
 一方、「再生可能エネルギーの優先接続・給電ルール」を議論中の「次世代送配電システム制度検討会WG1」では、電力会社や電力系統利用協議会の同ルールの考え方を聞いた。東京電力は、「連系要件=電圧の適正範囲は現行の維持が必要。太陽光発電について不要解列防止、単独運転検出、カレンダー抑制の各機能の必要性をガイドラインに盛り込むことが必要」「再生可能エネ接続申し込みも他の電源と同様に先着順とすべき」などの考え方を示した。



大成建設と東光電気、50%削減照明・空調制御

(省エネ・新エネ)

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 大成建設と東光電気は22日、オフィスビルのCO2排出量を約50%削減できる照明と空調の自動制御システム「Tゾーンセーバー」を共同開発、東光電気の社屋に適用を開始したと発表した。人体が発する温度そのものをリアルタイムで認識する「次世代型人検知センサー」を採用し、在席状況に応じて人間一人の業務スペース(約3m2)単位で空調の温度や負荷、発光ダイオード(LED)照明などの光度を頻繁に調整し省エネ効果を高める。既存ビルにも導入でき、既設空調や照明設備を有効活用できる。
 システムの参考価格は新築が3000〜4500円/u、後付けが同5000円前後。業務用ビルのエネ消費量の約70%を占める空調と照明の制御を強化して、きびしさ増す省エネ規制への対応策として売り込む。



11年度概算要求方針、環境イノべーションが柱

(エネ・環境政策一般)

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 政府は27日、2011年度予算概算要求の政府方針を決める「組替え基準」を閣議決定した。
 組替え基準は、中期財政フレームで定められている約71兆円を歳出の大枠として定め、▽各大臣が各省要求の重点化と優先順位付けを行う(新成長戦略や党のマニフェストを考慮)、▽無駄の徹底的排除と従来予算項目の抜本見直し(組替え)――などの手順を示した。一律の予算削減方針を示した自民党政権下のシーリングとは一線を画す一方で、予算額が無原則に拡大した10年度予算編成プロセスの反省を生かすのが狙い。
 6月に閣議決定した新成長戦略では「グリーンイノベーション」を最優先課題に掲げており、経産省や環境省などが環境や再生エネ、インフラ輸出の分野を重点施策の最上位に位置づけるとみられる。
 基準決定に先立つ22日、民主党は71兆円の「大枠」に加え、2兆円を「元気な日本復活特別枠」を設定し上乗せ要求できるようにすべきとした提言を政府に提出した。その財源には、特別会計の事業仕分けによる圧縮分や独法・公益法人等への交付金の国庫返納分から捻出する考え方を示した。




Colum

  日本の風景…山中独居 ―銚子素描V(上)―

正木 洋

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 銚子の街は、こじんまりしてゐるが、商店街が「どっこい生きてゐる」といふのが、私の第一印象であった。多くの地方都市が、軒並、シャッター街化してゐる中で、例へば、銚子の中心街は、七・八割の商店が営業してゐる。多分今迄、郊外型大型店舗が存在してゐなかった(ジャスコが、今年3月16日に開店)ことが大きいのであらう。
 私の知ってゐる限り、日本の小都市の中で、銚子は、元気のよい町と位置づけてもよいだらうと考へてゐる。特に、飲食店が多く、元氣のよいのには、目眩がする程であった。「ぬれ煎餅屋」といふのが、市内各所に、繁昌してゐる様子なのも、訝しい思ひをした程である。三店で買ってみたが、どの店も、濡れ煎餅よりは、普通の煎餅の方が「美味しい」と感じられた。
 特にイシガミの青海苔入りの煎餅は、登山時に、食べたくなる上物でありました。材料の粳米は素より、よい醤油に恵まれてゐるのが、濡れ煎餅を支へてゐるやうに思はれる。

 「そば屋」 私は、蕎麥が好きである。銚子に來て、桔梗屋、加満屋、砂場、島彦等の蕎麥を食べて歩いた。どこの蕎麥も水準は高く、満足して、お店を出た。それに蕎麥屋の客あしらひがよい。情がこもって親切である。桔梗屋では、東京農大出の女將が、北海道・網走の農人の話を聞きたがり、話が、はづんで、蕎麥が伸びた程であった。加満屋の若女將は、“薦め上手”で、茄子のおひたしと言ふ聞きなれない食べ物を、「いかがですか」と出してきた。よく効いたダシに浮かんでゐる茄子(生姜と鰹節)を食べると、酒を飲まずに居られなくなり、到頭、店にある酒、全部をグラスに頂く破目になったのでありました。
 砂場といふ店では、牡蠣そばを頼んだが、ほう、なかなかと、手繰ってゐると、腰を屈めた婆さんが、ヤッコラショ、ヤッコラショと近附いて來て、蜜柑を一ヶ、ポンと置き「召し上がれ」、不思議な店だったな。島彦は入口に「幌加内の蕎麥粉です」と貼紙があり、店内には、片岡鞠子や奥村土牛の繪が懸けられ、美術館のやうな趣であった。レジでお金を拂ふ時「あの繪、本物?」キラキラ輝く目をした娘さんに訊ねた。「はい、本物です。お祖父ちゃんが好きでして」といふ。そして「年が改まりましたら、又、お出で下さい」と怜悧が口を利いてゐるやうな、話しぶりである。(つづく)

(木禽岳荘主人)




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