週刊「エネルギーと環境」 エネルギージャーナル社

今週の注目記事


Weekly Short Report


民主党再生エネ小委、具体策提言へ・本部設置も

(省エネ・新エネ)

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 民主党エネルギーPTの「再生可能エネルギー検討小委員会」は今週中にも第一次提言「再生エネ導入加速のための規制制度改革に向けて」をまとめる。
 1月25日の小委に示された提言案では、東日本大震災を契機にしたエネ需給逼迫や資源価格高騰、地球環境問題の深刻化を踏まえ、大胆なエネ消費削減と再生エネの大幅導入が「両輪として不可欠」との認識を示した。政府に対し、菅直人前首相が掲げた「2020年代の早い時期に電力の20%」の再生エネ目標を基本に、熱を含む再生エネ全体の目標、再生エネ電源別の最低限の導入目標を掲げ、グリーン産業・雇用創出を実現すべきとさらなる対応の強化を求めた。
 さらに7月の再生エネの買取法スタート時点において、施設整備を促進できる環境整備が必要とし、そのための規制・制度改革の実行が不可欠と指摘、主な具体化すべき施策を次のように提示した。
 ◇北海道、青森県、秋田などの風況がよい一部地域を風力の重点整備地区として国が送電線敷設を例外的に支援(エネ特会電源開発促進費用から支出を検討)○系統接続の募集(受入れ)方法改善 ○再生エネ導入にあたっての土地利用計画の全面的な見直し(各省庁所管法令横断の利用可能区分策定)
 なお、PTメンバーの関係者には、第一次提言をまとめたあと新たに党直属の「再生エネルギー対策本部」を立ち上げる考えがある。その場合は、菅直人前首相と鳩山由紀夫元首相を顧問に据えて、提言のフォローアップや再生エネルギー産業振興を抜本的に強化する政策を検討する。



小口の個人向けG電力証書、草の根で拡大中

(省エネ・新エネ)

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 グリーン電力証書販売専業の「エナジーグリーン」(本社;東京都新宿区。小邑敬社長)は1月から、個人向けの小口グリーン電力証書「えねぱそ」を発売した。派手な宣伝を行わず、ネットを通じた口コミを中心にしたPR活動にもかかわらず、発売1週間で100口を販売、草の根の需要家に広がりつつある。(表紙に写真)
 G証書は、コストが高い再生可能エネを支援したいが、直接その電気を購入できない企業を取り持つ自主的な仕組みとして始まった。しかし1000kWh単位で数万円程度(電源種による)だったため、個人向けにはほとんど販売されなかった。昨年の原発事故を契機に一般消費者から「既存電力会社以外の再生エネ電気を買いたい」との問合わせが相次いだため、個人向けG証書も需要ありとして商品化された。通常のG証書と異なり、(1)500kWh単位に小口化、(2)一定ロット(今回は1000口分)をまとめて第三者認証手続きを行う、(3)紙で発行していた「証書」をネットを介して配布――などの工夫をして、価格を一口5000円程度(電源種による)に抑えた。



NEDO、12年度に1000億円規模の海外実証

(省エネ・新エネ)

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 NEDOの古川一夫理事長は26日、都内で会見し2012年度にNEDOと民間負担を合わせ、1000億円規模の海外実証を行う見通しを明かにした。米国やフランス、スペインなどで進行中のスマートグリッドによる都市開発が中心。海外実証には、NEDOの12年度予算案1500億円弱のうち500億円程度を充てる。国内産業の競争力強化のため、「最初から海外市場を意識した実証実験をする」ことを強調した。
 今春からスペイン・マラガ市で電気自動車(EV)200台を導入してのスマートコミュニティ実証事業を実施する。EVのほかにEV管理センターを設置、急速充電器の運用管理や充電場所への誘導サービスなどを行う。NEDOの海外スマコミ実証は5件目。
 このほか12年度の取組みとして有機系太陽電池や固体電解質のLi電池開発などで再生エネ導入を支援する。電力制度の改革については、現在の議論を尊重しながら、「いろいろな形で競争状況が起きることが、社会と経済活性化には極めて重要」との認識を示した。


文科省・国交省、学校ゼロエネ化向け検討初会合

(省エネ・新エネ)

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 文部科学省と国土交通省は25日、PVパネルなどを学校に設置して、電力や燃料の消費量を実質なくそうという「学校ゼロエネルギー化推進方策検討委員会」(委員長=村上周三・建築研究所理事長)の初会合を開き、どの設備を導入すればどれだけエネルギーを供給できるかのシミュレーション実施を確認した。
 文科省はスクールニューディールを過去に実施しており、学校のゼロエネルギー化はこれに続くもの。同政策は環境教育のほか、学校が災害時に避難所などになった場合に最低限の必要電力を確保できるようにすることが目的。シミュレーションでは小学校をモデルケースに、PVのほか省エネ工事なども想定した熱や電力の供給能力等を計算し、新築や改修設計に生かしてもらう。
 委員会には建築や教育関係者のほか、関西電力お客さま本部の木虎久隆副部長、東京ガスエネルギー企画部の工月良太副部長ら10人の委員が参加した。



復興庁10日設置へ、予算総額は2兆433億円

(東日本大震災)

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 政府は27日、「復興庁」を2月10日に設置することを閣議決定した。設置とともに閣僚が1人増員され、専任の復興相には平野達男震災復興・防災担当相が就く見通し。また、初代の事務次官には、現在復興対策本部事務局長を務めている元国土交通事務次官の峰久幸義氏を起用する見込み。
 根拠法となる復興庁設置法は、昨年12月に制定された。組織上は他府省よりも格上に位置付けられ、担当相には各府省に対する勧告権が付与されている。設置期限は2020年度までとし、その間、(1)復興に関する国の施策の企画・調整(復興事業の統括・監理、復興予算の一括要求、各省への配分等)、(2)自治体への一元的な窓口と支援(復興特区の認定や交付金の配分等)――などの業務を所掌する。組織は、地方分も含め総勢250人規模。本庁は東京に置くが、岩手・宮城・福島の3県の県庁所在地に「復興局」を設置。さらに岩手県の宮古・釜石、宮城県の気仙沼・石巻、福島県の南相馬・いわきの6市に「支所」、八戸市と水戸市に「事務所」を置く。
 同庁の来年度予算案にはインラフ復旧・整備、除染等原子力災害復興、災害廃棄物処理など総額2兆433億円が計上された。ただ、これら公共事業の執行は各所管省庁が従来通り担い、同庁は総合調整の役割となる。



活断層連動の耐震点検指示、ストレステストに波及

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 原子力安全・保安院は先月27日、昨年の東北地方太平洋沖地震が複数の活断層の連動により発生した可能性が高いとして、原発サイト周辺から離隔距離が約5kmを超える活断層との連動性も考慮するよう原子力事業者に指示した。いわゆるバックチェックの一つとして追加したもので、これによる耐震安全性の確認を今月29日までに提出するよう求めた。
 今回の措置は、従来採ってきた活断層間の離隔距離が約5km超のケースはその連動性考慮を不要としていたものを改めるもので、主に若狭湾など日本海側に立地する原発の基準地震動の想定に影響する。保安院は上記地震から得られた知見を原発の耐震安全性評価に反映すべき事項として意見聴取会で検討していた。現在実施中のストレステスト評価にも影響するのは確実で、例えば関西電力の大飯3・4号については、事業者が示した耐震裕度が小さくなる方向に働くことになる。




Colum

  日本の風景…日本縦断・車の旅 〜明日香U〜

正木 洋

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 西内御夫妻に送って頂き、櫻井駅前でお別れとなった。沢山の御芳情を謝して、遠去かる車を見送った。
 さて宿へと歩きだすと、見覚えのあるアーケード街が目に入った。確か、此處に鮨屋があった筈、と覗いてみると、健在であった。若き日、山の辺の道を歩いた夕方、立寄ったお店である。ふらっと戸を開けてしまふ。
 「らっしゃい」鮨屋である。威勢がいい。一番、隅っこに坐りキリン生ビールを頼んだ。主人夫婦と中年の客との話を、耳にしながらビールを飲む。いつもなら、本を読みながら、ビールや酒をチビチビやるのだが、今日は、手ぶらである。
 客の父親は、機械関係のエンジニアであったらしく、鮨屋の父親は、士官学校を出て、満洲で憲兵であったと言ふ。二人は、頻りに、敗戦直前の満洲の話をしてゐる。が、耳学問の悲しさ、誤りが、続出である。私は、千代の松(宇陀)の純米酒をお願ひする。この酒、日本酒の旨味を穏かに押さへてゐる好い味ひでありました。
 二人の話は、熱っぽく、面白いが、次から次へと、半知半解の誤聞が出來する。「士官学校を出た曹長の叔父貴が」と言った具合である。主人夫妻と、客は一人。訂正を申し出ても失礼にはならないだらうと考へた。「ちょっと、よろしいでせうか」
 三人は私の方を向く。「士官学校を出ると、少尉任官が普通です。軍隊の位は、下から」と説明を始めた。「新兵は二等兵。次に一等兵、上等兵、伍長、軍曹、曹長、少尉、中尉、大尉、少佐、中佐、大佐。ここから將官、將軍とも言ひます、少將、中將、大將、そして、大將から特に選ばれて元帥、最高位は大元帥、これは天皇陛下です」と歌ふやうに唱へると、三人、小さく、どよめいた。私、少々照れ臭い。
 「実は、この店、50年位、前に來たことがあるのですよ。代替りしてゐませんか?」「いいえ。浜壽司20年……十三屋8年、2年程、休みがあって、私達のいこい鮨が19年」と大將、考へ考へ、教へてくれた。「すると50年前ですから、浜壽司の初めの頃かな」中年の客、感に堪へた顔で「私、二歳の時だ」 お店の女將「私、まだ生れてゐない」私「その時、食べた鮨、まだ覚えてゐます」 女將「頭、いいのですね。お客さん」「その時、初めて、鰻の握り食べました」
 私は、気をよくして、又、一本酒を頼むのでありました。(木禽岳荘主人)

訂正)No.2167の7頁の本欄の中段下から9行目「いらせ」を「いろせ」に、右段上から6行目「皆花橿」を「皆花樓」に訂正いたします。編集部の校正ミスにつき、お詫びいたします。


(木禽岳荘主人)




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