原子力規制委の17年度予算、監視・検査体制強化 エネルギーと環境
週刊「エネルギーと環境」 エネルギージャーナル社

今週の注目記事


Weekly Short Report


再生エネ発電所、出力に応じて託送料の課金へ(電力・ガス)

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 資源エネルギー庁は3月22日、再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会(委員長;山地憲治・地球環境産業技術研究機構理事・研究所長)の会合を開き、託送料金の一部を発電事業者に負担させる「発電側基本料金」を太陽光発電(PV)や風力などの再生エネ発電所へ20年以降に適用させることで合意した。従来の託送料金は小売り事業者のみが負担する制度となっており、 今後国内人口が減少して電力需要の拡大も見込めないことから、送電系統網を維持するための託送制度の見直しが避けられない状況だ。 
 見直し案としては、稼働済みを含めたすべての発電所に託送料金の一部を負担させる手法を具体化する。同会合で再生エネ発電所への負担が合意されたことで、今後、大型火力発電所や原子力発電所への負担も合意される見通しだ。
 同会合では、系統接続の初期負担もセットにして見直す方針を示した。今後、電力広域的運営推進機関などと連携し、詳細を詰めていく。なお住宅用PVは課金の対象外になる方向だ。


4Rエナ、浪江町でEV中古電池再製品化工場を稼働

(省・新エネ)

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 日産自動車と住友商事の合弁会社4Rエナジーは3月26日、電気自動車(EV)の使用済みリチウムイオン電池の再利用および再製品化に特化した日本初の工場を福島県双葉郡浪江町に開所した(写真)。4Rエナジーは2010年に設立以来、使用済み車載用リチウムイオン電池の再利用や再製品化のノウハウを蓄積してきた。
 同社は、使用済み電池の性能を短時間で測定できる技術開発に成功しており、同技術を活用し全国から回収した使用済み電池の再利用・再製品化ビジネスを同工場で開始する。工場は、浪江町の藤橋産業団地内(2448u)に整備され、グローバルな開発拠点と、再利用・再製品化拠点としての機能を持つ。
 製造される電池製品は、世界初となるEV向け交換用再生電池をはじめとし、大型蓄電システムや電動フォークリフトなどに使用される予定という。同工場は、東日本大震災後に浪江町が整備している企業立地の第1号であり、地域経済再生や町の発展にも寄与していく。



環境省、自治体向け風力発電ゾーニング指針公表

(省・新エネ)

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 環境省は20日、自治体向けの「風力発電に係るゾーニングマニュアル」をまとめた。風力発電の立地を環境に配慮し、また効率的に進めるため、自治体が関係機関等(発電事業者や自然保護団体、地元住民など)と協議し、あらかじめ適・不適をゾーニングする手法の積極活用を促す。
 「風力発電のゾーニング」とは地域の自然的・社会的条件を踏まえて、(1)立地を促進するエリア、(2)生態系の保護など環境保全を優先するエリア、(3)立地調整が必要なエリア――をあらかじめ仕分ける手法。同省は16〜17年度に自治体の参加を得てモデル事業を実施。その結果をマニュアルに反映させた。マニュアルでは、▽ゾーニングに必要な実施計画の作成、▽情報収集の内容と方法、▽ゾーニングマップの作成と合意形成の方法、▽マップの活用とフォローアップの方法――などを体系的にまとめた。
 また、環境省は上記マニュアルの策定を踏まえ、新たに「風力発電に係るゾーニング実証事業」の公募を開始した。同実証事業では、上記マニュアルに基づいてマップを作成するとともに、ゾーニングの実効性を確保し、具体化するための仕組みについて実証を行う。
 公募対象は、風力発電に係るゾーニングに初めて取り組む自治体が2団体程度、ゾーニングの実績(類する取組を含む)を有する自治体2団体程度を予定している。公募締切りは5月1日。これまで、青森県と宮城県、北海道石狩市/八雲町/寿都町、静岡県浜松市、徳島県鳴門市、北九州市、長崎県西海市/新上五島町の10自治体が陸上、洋上織り交ぜてゾーニングマップの作成などに取り組んできた。


電気事業の低炭素化取組レビュー、実効性に課題

(電力・ガス)

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 中川雅治環境相は3月23日、わが国CO排出量の約4割を占めている電気事業分野における対策状況の評価結果を発表した(2017年度分)。16年2月に、環境相と経済産業相が合意した「政策的な対応と電力業界による対策の実効性確保」を目的に実施したもので、今回が2回目。評価結果は環境省の環境アセスメント判断に影響する。
 評価結果はA4判で約20頁あり、電力を巡る低炭素化の世界の潮流とともに事業環境の変化を明記。進捗状況の評価では、▽自主的枠組みに具体性が見られず、実効性に疑問、▽経産省による火力発電効率の基準(ベンチマーク指標)は実際のCO削減には不十分――などを指摘、施策の見直しを含めて検討すべきとした。指摘事項は先週既報の有識者会議に示した内容とほぼ同じだ。
 こうした評価結果から今後は大臣合意の見直しが焦点となるほか、環境アセス意見も厳しい内容が続きそうだ


神鋼石炭火力アセスに環境相意見、関電にも注文

(環境アセス)

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 中川雅治環境相は23日、神戸製鋼所が計画する総出力130万kWの石炭火力発電所設置計画の環境影響評価準備書に対して、「CO排出削減の具体的な道筋が描けない場合は事業実施の再検討を含め、あらゆる選択肢を勘案して検討する」よう求めた意見書をまとめ、世耕弘成経産相に提出した。
 同日行われた会見で、環境相は加えて「兵庫県や神戸市の意見を踏まえて、神戸市と締結した環境保全協定を実態に即して見直すとともに、地域住民の理解と納得が得られるよう丁寧かつ十分に説明することが必要」「発電した電力を全量供給する関西電力に対しても、高度化法の遵守と自主的枠組みの目標達成を通じて確実にCO排出削減に取り組む必要がある」とも語った。アセス意見で、事業主体以外の第三者にCO排出削減を求めるのは初めてという。
 同計画は、神戸製鋼所が神戸製鉄所の高炉廃止跡地に「超々臨界圧発電方式」を採用した65万kW×2基(21〜22年度運開予定)の石炭火力を建設するもの。神鋼の電力事業は神戸発電所(石炭、140万kW、操業中)、栃木の真岡発電所(都市ガス、125万kW、19〜20年度運開予定)に続く。意見書は「30年度のベンチマーク指標の目標との関係で具体的な道筋が示されないまま容認されるべきでない」と指摘。
 また昨年明るみになった神鋼の製品検査データの改ざん問題を踏まえ、「今後正確な情報提供と誠意ある説明に努め、社会的信頼の回復に積極的に取り組む」ことも求めた。そのうえで、なお事業を実施する場合には、「グループ会社を含む事業者全体が所有・計画している火力発電所の適切な運用などによりベンチマーク指標目標を確実に達成するとともに、30年以降に向けさらなるCO排出削減を実施する」よう求めた。
 同建設計画をめぐっては市民グループが中心となり神鋼や関電に対して、建設差し止めを求める公害調停を申し立てている。





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