週刊「エネルギーと環境」 エネルギージャーナル社

今週の注目記事


Weekly Short Report


中東タスクフォース初会合、エネ等需給注視

(国際エネルギー等情勢)

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 米国・イスラエルとイランによる戦争状態の出口が見えない中、中東情勢に伴う重要物資安定確保担当大臣に任命された赤澤亮正経済産業相の下で、4月2日に「中東情勢に伴う重要物質の安定的な供給確保のためのタスクフォース」(議長;内閣官房副長官補(内政担当))の初会合を開いた。タスクフォースの構成員は厚生労働省・農林水産省・経済産業省・国土交通省・環境省の局長・審議官級で、我が国に輸入される石油等の主要物資や国民生活に密接な消費物資に関する需給状況などを監視、安定確保のための検討を行う。
 初会合では、所管省庁から医療関係で新生児の医療用カーテルの滅菌などに必要なA重油の不足や九州地方の路線バス事業での軽油不足、廃棄物処理事業の燃料価格高騰による入札不調など供給面の目詰まりが発生している実態が報告された。こうした事態に、関係省庁は供給網の確保などの措置を講じつつあるとしている。
 また経産省は、供給不足が顕在化しているヘリウム(天然ガスの副生物として生産されカタールから4割など全量輸入、半導体の生産に使用)について、米国からの代替調達の拡大や使用済みヘリウムの回収・リサイクル強化対策を進める。さらに同省は、全国の経済産業局に2日「中東情勢関連対策ポータル」を設置、燃料油や石油由来の化学品・製品等の供給に関する情報提供を受ける。
 国際的な原油・LNG等価格も高騰している。経産省調べによると、2日の原油価格はWTIが1バレル当たり111ドルを突破、昨年6月のイスラエルによるイラン攻撃前から50%以上も高くなっている。我が国の石油備蓄は3月末時点で計234日分あるが、イラン紛争が長引くと年内には価格面も含めて厳しい状況に追い込まれる見通しで、省エネ・省資源対策の実施が不可欠との指摘が強い。








GX製品等需要創出へ研究会、GXリーグ刷新

(GX(グリーン・トランスフォーメーション))

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 経済産業省は2日、「GX需要創出に向けた研究会」(座長;工藤拓毅日本エネルギー研究所理事)の初会合を開いた。昨年12月の「GXリーグにおけるサプライチェーンでの取組のあり方に関する研究会」の取りまとめ(2851既報)を踏まえて、@「GX率先実行宣言」の見直し、AGX関連予算との紐づけの強化、B需要創出の優れた取組を行う企業を公表する仕組み(表彰制度)――について検討する。
 @の「GX率先実行宣言」は、GX製品・サービス等の需要創出に積極的に取り組む企業が可視化できるよう自主的に宣言する枠組みとして24年12月に創設したもので、これまでに56社が宣言を行った。研究会では対象範囲の拡大や現在3段階で行われているグレード要件の見直しなどを検討する。Aは、GX関連予算の活用にあたりGX需要創出への貢献度が高い企業が優遇される仕組み(加点方式を想定)を検討、26年度後半以降の実施事業に反映する方針だ。@とAは5月頃、Bは9月頃の取りまとめを目指す。
 また、GXリーグを4月1日付けで刷新し「GXフューチャー・リーグ」を創設した。経産省の認可法人「GX推進機構」に「GXフューチャー・コンソーシアム」を設立、その下で運営される。同リーグの入会要件は、「CO2の直接排出量(スコープ1)と間接排出量(スコープ2)の2030年度の排出量目標」の報告に加え、新たに「自社のGX需要創出に係る取組の二つ以上のコミットメント」を求める。4月1日時点の参加企業数は304社。









改正資源法施行・太陽電池を環境設計対象に追加

(資源循環)

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 経済産業省は4月3日に産業構造審議会資源循環経済小委員会を開き、1日に施行した「改正資源有効利用促進法」の施行に関する今後の取り組みを議論した。新たに施行されたのは、@再生資源の利用計画策定・定期報告制度、A環境配慮設計促進制度、BGXに必要な原材料等の再資源化の促進など認定事業者に対する特例措置、CCE(サーキュラーエコノミー)コマース促進制度--の4本柱。
 @では、自動車、家電4品目、食品や医薬品等を除く容器包装(PETボトル含む)の製品製造および販売事業者に対して、再生プラスチックの利用促進に関する判断基準を課すとともに、一定規模以上の当該事業者に対して毎年度、再生プラ利用の計画の提出と定期報告を義務づける。計画は27年9月に提出、定期報告は28年から毎年9月に実施する。
 Aの環境配慮設計促進制度では、その対象製品(指定再利用促進製品、現在50項目)に太陽電池とIHクッキングヒータ、食洗器、窓の4品目を新たに追加する方針を示した。特に太陽電池の製造・販売事業者のうち年間50MW以上を扱う事業者に対しては、判断基準の勧告・命令措置の対象とする方針。









クマ管理計画策定指針を改定、保護から駆除へ

(自然保護・生物多様性)

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 環境省は4月3日、都道府県がクマの「特定鳥獣保護・管理計画」を策定する際のガイドラインを改定した。個体数の増加により人身被害が急増し深刻化する中で、従来の保護重視から個体数管理の強化へと転換する。特定鳥獣保護管理法に基づく措置で、改定では個体数規模に応じた管理の考え方を集約。個体数調査については都道府県単位での対応から、国が主導して都道府県と連携する広域協議会」を設立し、個体群単位で実施する方法へと転換する。
 さらにゾーニング区分を見直して、人の安全や生産活動を最優先させるゾーンとして「排除エリア」を設定し、当該エリアに出没するクマは原則捕殺することが適当とした。加えて、排除エリア周辺にクマの定着や侵入を防止するために新たに「管理強化エリア」を設け、クマの定着防止及び排除エリアへの侵入防止を目的とした捕獲を実施する。このほかガイドラインでは、▽問題個体の定義やその取扱い、▽麻酔による捕獲の考え方、▽緊急銃猟制度の位置付け――についても明確化した。
 現在、クマを対象にした「特定鳥獣保護・管理計画」については29の都道府県が策定・策定中で、今後は同ガイドに基づいた計画改定が加速しそうだ。









27年IPCC総会横浜市で、CDR方法論決定へ

(地球温暖化対策)

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 石原宏高環境相は3月31日の閣議後会見で、2027年後半に予定する国連の「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)総会の候補地に横浜市が選定されたと発表、「今後IPCC事務局、横浜市と詳細を詰めていく」と語った。タイ・バンコクで同24〜27日に開催されたIPCC総会で内定した。今後IPCC事務局の承認後に正式決定される。
 同市で開くのは国内初開催となった14年以来2回目。この総会では、「国家温室効果ガスインベントリのためのCO2除去(CDR)技術・炭素回収利用・貯留(CCUS)に関する『2027年IPCC方法論報告書』(追加ガイダンス)」が承認される予定。誘致を進めてきた山中竹春横浜市長は31日、「市の脱炭素と循環型社会実現への取組が評価され、大変うれしく思う。27年9月まで開かれる国際園芸博覧会との相乗効果により、環境と共生したグリーンな未来を一層力強く示せるよう尽力する」とコメントした。










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