週刊「エネルギーと環境」 エネルギージャーナル社

今週の注目記事


Weekly Short Report


トランプ米大統領、気候変動枠組み条約等脱退署名

(気候変動対策)

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 トランプ米国大統領は現地時間の1月7日、国連気候変動枠組み条約(UNFCC)を含む計66件の国際機関・条約等からの脱退する覚書に署名した。
脱退に署名した機関等の主なものは国際的な地球温暖化対策の前提でパリ協定の根拠ともなっているUNFCCをはじめ、▽気候変動に関する政府間パネル(IPCC)、▽国連貿易開発会議、▽国際貿易センター、▽国際熱帯木材機関、▽国連大学――など。これら機関等運営の費用はその大半で米国が最大の資金拠出国であることから、今後の運営に支障をきたすとともに、主要国がこの穴埋めをどう分担するかに直面する。一方で、国際的な政治経済で影響力を強める中国の対応も注目される。
UNFCCからの脱退は、その通知後1年を経て効力を発することになるが、今年後半に予定される連邦議会の中間選挙結果や貿易取引上の不公正問題などからトランプ氏の指示通り運ぶかどうかは不透明だ。ただ、昨年11月ブラジルで開催された気候変動枠組み条約締約国会議(COP30)では、温暖化対策推進のための途上国・新興国支援資金の分担が喫緊のテーマとなっており、米国が資金負担を止めると主要国の気候変動対策の推進に強いブレーキがかかることになる。








東急不動産と清水建設、太陽光パネルをリユース

(省・新エネ)

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 東急不動産と清水建設は9日、東急不動産が所有する発電所で使用済みとなった太陽光パネルをリユースし、清水建設の建設現場に設置したと発表した。
 リユースされた太陽光パネルは、清水建設が北海道で施工する「大沼トンネル峠下工区新設工事」および「(仮称)松前2期陸上風力発電所建設工事」の2ヵ所の現場に設置された。東急不動産が使用済み太陽光パネルを供給し、清水建設が設置・施工を担当することで、安全・円滑な運用を実現する。
 大沼トンネル峠工事現場の場合、使用済み太陽光パネルから発電された電力は、建設現場のインフォメーションセンター内のモニター用の電源として活用(写真)。発電設備に併設したバッテリーは最短36分で満充電状態となり、満充電時には8台の現場モニターを約10時間稼働させることができる。また松前2期陸上風力建設現場では、事務所に設置された照明の電力として活用されている。









JWPA、価格算定委で海域毎上限価格設定を要望

(省・新エネ)

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 日本風力発電協会(JWPA)は、8日に開催された調達価格等算定委員会で、海域毎の上限価格設定や自営線コスト負担が大きいことへの配慮を要望した。
 JWPAは洋上風力発電事業者へのアンケート調査を基に、現状の発電コストを22.4円/kWhとしてこれに内部収益率(IRR)6%を加えた売電価格は30円台半ばとなることを示したうえで、「あくまで平均値であり、海域によって大きくバラつきがある」と説明。特に風況や海底地盤の状況が事業性を大きく左右するうえ、設備利用率、自営線の距離、基地港湾との距離などでも売電価格が変動すると指摘、「上限価格は海域ごとに設定して欲しい」と要望した。
 特に自営線に関しては、短い場合でも30q、長いと100kmにもおよび、案件によっては総事業コストの1〜2割を占めるなど事業者負担が大きくなると指摘。このコスト負担も念頭に入れた価格算定も要望した。
 これに対して委員からは、「海域毎の設定では効率の悪い所でも事業化してしまう。通常は条件の良い所から着手する」などの否定的意見が目立った。









日本液化水素、世界最大の液化水素運搬船建造へ

(水素・アンモニア)

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 日本液化水素エネルギー(JSE)と川崎重工業は6日、世界最大となる4万m3型液化水素運搬船(表紙にイメージ写真)の造船契約を締結したと発表した。
 JSEが事業主体として進めている、NEDOのGI基金事業「液化水素サプライチェーンの商用化実証」の一環。基地と船舶間での液化水素の荷役実証、並びに国際間の海上輸送を模した外洋条件下での実証試験を2030年度までに実施するため、川崎重工の坂出工場(香川県)で建造される。
 川崎重工は2021年に世界に先駆けて1250m3型液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」を建造するとともに、液化水素の荷役実証ターミナル「Hy touch 神戸」を建設。22年2月には、日豪間での液化水素海上輸送・荷役パイロット実証に世界で初めて成功している。
 今回建造する船は2030年代の世界の水素需要に応えるべく開発するもので、将来の液化水素サプライチェーンの本格運用に向けた基盤を形成する。









IHI、CO2と水素からSAF試験製造に成功

(SAF)

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 IHIは9日、CO2と水素から持続可能な航空燃料(SAF)を試験装置規模で合成することに成功したと発表した。
 同社は2022年からシンガポールの研究機関ISCEと共同でCO2と水素からSAF原料の炭化水素を直接合成する触媒開発を開始。これまでに世界トップレベルの触媒性能を確認している。25年9月からはISCE内の試験装置で液化炭化水素合成試験を実施。これを改質処理したサンプル(写真)は、ワシントン州立大学で特性評価が行われ、航空機用代替ジェット燃料として優れた特性と評価された。合成したSAFが飛行中の寒冷な環境での運用に必要な基準を満たし、燃料密度でも優れることを示した。
 IHIでは、今回の評価がCO2と水素を炭化水素に直接変換する新合成法の商用化の重要な一歩としており、将来的にSAFの国際規格であるASTM認証の取得を目指していく方針だ。










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