週刊「エネルギーと環境」 毎週木曜日発行

今週の注目記事


No.2097…2010.7.29




 第1レポート  次の記事

…資源提供国と利用国に歩み寄り姿勢も。国内産業への影響で政府内に不協和音…


遺伝資源議定書制定へ前進、カルタヘナ強化措置も影響大




 動植物や微生物等の遺伝資源へのアクセス円滑化と、それを利用して得た利益の公平な分配の「国際ルール」制定を交渉中の生物多様性条約作業部会が16日、多数の留保事項をつけた議定書案をまとめた。同会合は9月中旬に再開され、10月に名古屋市で開催される締約国会議(COP10)で採択するための交渉を継続する。
 交渉難航必至の様相は依然変わっていないが、今回初めて遺伝資源の利用国側と提供国側がともに歩み寄りの姿勢を示すなど、確かな前進もみられた。一方で、議定書制定に意欲的な外務省と、企業活動への影響や実効性のある担保措置構築に懸念を示す経産省と対応への温度差が目立つ。

  合意目指し歩み寄り、国内担保措置で駆け引き
 「遺伝資源のアクセスと利益配分」(ABS)に関する作業部会は、3月の南米コロンビアのカリ会合後に公表された31条からなる議長案をベースに交渉が行われた。
 現在論点となっている事項は、(1)適用範囲、(2)利益配分、(3)アクセスの改善、(4)利用国の措置――など。従来の交渉は各国がそれぞれの主張を繰り返すばかりだったが、今会合では初めて提供国・利用国ともに部分的ながら譲歩の姿勢も示し始め、合意点と対立点がかなり明確になってきた。
 論点の(1)は、提供国側が議定書の適用時期を「条約発効前」までさかのぼるよう主張しているもの。これを強く求めているのはアフリカ諸国で、基本的にEU諸国による植民地時代の「搾取」に対する怨嗟に由来する極めて地域的な問題、と関係者は指摘する。そうした特殊事情の下で解決は容易でないとの見方がある一方で、例えば別途に基金等をつくって個別に対応(事実上の補償措置)するような仕組み作りを考えるべきとの声もある。

(以下については本誌2097をご参照ください)



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…483件中149件がシステム関連機器を交換。「寿命」定義の明確化等求める…


住宅PVの故障交換30%、NPOが独自調査踏まえ改善要請





 住宅用の太陽光発電(PV)設置者等で構成するNPO法人「太陽光発電所ネットワーク」(略称;PV-Net)は7月23日、会員が設置したPV約500軒の運転データをもとに「故障率」(発電不良等でメーカーが機器交換した例)が、30%以上あったとの調査結果を発表した。
 通常の家電等と比べて故障率が圧倒的に高いことを問題視、販売業者が安易に「メンテナンスフリー」と宣伝し消費者の誤解を招かない取組みを行うよう、国やメーカー団体に求めている。

■ハンダ劣化とPC故障など交換事例が多数
 PV-Netの調査でわかった故障による機器交換は、調査対象483件のうち149件(同31%)。その内訳は、(1)パワーコンディショナー(PC=直交流変換等機器)102件(調査全数の21%)、(2)太陽電池モジュール69件(同14%)――で、(1)と(2)を両方交換した事例も22件も含まれる。故障内容は、モジュールで太陽電池セル同士を接続しているハンダの劣化、PC本体の故障など千差万別という。設置からの経過年数との関係では、PCの設置後1年以内が最も多く(16件)、7〜8年以内と4〜5年以内も10件と多かった。モジュールは9〜10年以内が12件、5〜6年・6〜7年以内が各9件と10年前後が多かった。

(以下については本誌2097をご参照ください)



 第4レポート  次の記事前の記事

…気候変動枠組み条約国際交渉の新たな潮流と国内対策の行方・課題を考える[3]…


排出量取引制度創設1年以上遅れ必至、民主政権能力弱体で





 今月11日の参議院選挙における与党の過半数割れにより民主党政権が弱体化、具体化する施策として予定されていた地球温暖化対策基本法の制定をはじめ、温暖化対策税の導入、国内排出量取引制度の設計などが軒並みペースダウンの様相になってきた。具体化を予定する温暖化対策関連は、いずれも国民負担増や産業活動にコスト負担を伴うものだが、政権の安定がないと政府として進められないという認識があるためだ。
 環境省等が検討中のCO2等国内排出量取引制度を例に、今後の温暖化対策事情に注目した。

 ■環境省での制度議論進むも産業界は依然難色
 温暖化対策基本法案の制定を見越した政府によるCO2等の国内排出量取引制度づくりは、環境省の地球環境部会小委員会(委員長;植田和弘京大経済学教授)と、経産省の産構審・環境部会地球環境小委員会(座長;寺島実郎日本総研会長)で議論が進められている。民主党の政権運営方針から言えば、両省合同で検討すべきテーマだが別々に走っており、環境省の方は4月から10回開催してほぼ個別論点整理を終え、来月3日の地球環境部会に制度の方向性を報告する。その後、制度オプション案の審議に入る方針だ。

(以下については本誌2097をご参照ください)




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(「左欄「エネ環ダイジェスト」もご覧ください)
望月次官勇退・松永氏昇格、石田資エ庁長官は留任(組織改革・人事異動)
Sメーター欧米普及率、再生エネ優先接続議論(電力・ガス)
大成建設と東光電気、50%削減照明・空調制御(省・新エネ)
11年度概算要求方針、環境イノべーションが柱(エネ・環境政策一般)




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