週刊「エネルギーと環境」 毎週木曜日発行

今週の注目記事


No.2690.9.8




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…GXやALPS処理水などで事項要求、実際の要求額はさらに膨らむ見込み…


経産省エネ特15.2%増、炭素中立経済実現へ再エネ等強化


 経済産業省は8月31日、2023年度予算の概算要求を発表した。一般会計は今年度当初予算3512 億円を19.2%上回る4186億円で、新型コロナウイルス対応やロシアによるウクライナ侵略によるエネルギー・資源の安定確保、物価高への的確な対応を強化する。エネルギー対策特別会計は今年度比15.2%増の8273億円、一般会計分と特許特別会計1455億円を合わせると計1兆3914億円(同13.7%増)の要求となった (GX関連予算は先週号参照)。

■クリーンエネ導入加速に2割増の4000億円
 経産省は経済産業政策の重点に関連し、GX(グリーントランスフォーメーション)の促進、長期化するコロナ禍、物価高騰等の環境下にある中小企業・人材等に必要な支援、関西万博の会場整備に関する施策、長期にわたるALPS処理水の海洋放出に伴う水産業における影響を乗り越えるための施策については、金額を示さない事項要求とした。実際の要求額はさらに膨らむ見込みだ。
 2050年カーボンニュートラル(CN)や30年度CO2等排出削減目標に向けたクリーンエネルギー導入加速化の関連予算に同20%増となる計4002億円を計上した。PVのオフサイトPPA(電力購入契約)の導入支援事業である「需要家主導によるPV導入促進補助金」は165億円を要求。再生エネ利用を希望する需要家が、発電事業者や需要家自ら電力需要施設とは離れた土地にPVを設置し、PV電力を長期的に安定調達する。経産省はFIT、FIP制度や自己託送制度を利用しない自立的な導入拡大策として後押しする。
 23年度からは新たに蓄電池併設型設備の支援拡充や、対象要件に周辺地域の配慮などを加えて事業規律を強化する予定だ。同事業は22年度から4年間をメドに継続して実施する見通しという。
 洋上風力関連では「洋上風力の導入拡大に向けた採算性分析のための基礎調査」(45億円)を新規事業として計上した。同調査事業は、案件形成の初期段階から政府が主導的に関与する仕組みである「日本版セントラル方式」の一環。JOGMECが発電事業者の採算性分析に必要となる情報を得るための基礎調査を実施する。具体的には洋上風力発電設備の基本設計に必要となる風況、海底地盤に関する調査を手がける。23年度は3海域での調査を予定している。


(以下については本誌2690をご参照ください)



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…資源循環と脱炭素化の同時達成目指す。近く素材産業等などと意見交換を実施へ…

「循環経済工程表」策定、GX行動計画への対応具体化


 環境省の中央環境審議会循環型社会部会が8月25日に開かれ、「循環経済工程表」を含む第4次循環型社会形成推進基本計画の第2回点検結果が了承された。同省は今後、関連業種ごとにヒアリングを実施して施策の具体化に取り組む。

■循環経済市場30年80兆円、GXで一層強化
 「循環経済工程表」は下記9項目からなる。
 (1)循環経済の役割と2050 年を見据えた目指すべき方向性 (2)素材毎の方向性 (3)製品毎の方向性 (4)循環経済関連ビジネス促進の方向性 (5)廃棄物処理システムの方向性 (6)地域の循環システムの方向性 (7)適正処理の方向性 (8)国際的な循環経済促進の方向性 (9)各主体による連携、人材育成の方向性

 (1)は、基本的に従来の循環型社会推進基本法および基本計画の原則や考え方を踏襲。脱炭素化に向けては、「3R+Renewabl」による循環経済アプローチを進めることが鉄鋼、化学など主要産業のCO2排出削減にも寄与すると指摘。循環経済への移行が脱炭素化実現に不可欠と強調した。
 循環経済関連ビジネスでは、2030年における市場規模が昨年6月の成長戦略で50兆円から80兆円に引き上げられたことを示しつつ、GXの投資対象分野に「循環経済への移行」が重要な柱になるとして、「2050年を見据え、循環経済関連ビジネスの市場規模の拡大や主流化に向けた必要な施策の検討を進める」との方針を明記した。
 一方、経産省は今年8月4日の産業構造審議会総会で、「成長志向型の資源自律経済の確立」に向けた取り組み方針を示した。経済安全保障に不可欠な戦略的資源などの再利用・再資源化、資源の生成・共有・長期利用の観点から国内の資源循環システムの自律化・強靱化と国際市場獲得に向けた政策の具体化を図る方針を提示。今年度中に「資源自律経済戦略(仮称)」を策定し、23年度以降に同戦略に基づく制度整備等を図る方針を打ち出した。年末に向けたGX実行計画の策定において、対象事業や資金規模などをめぐり両省がどう対応していくかが、今後の焦点となりそうだ。

■素材別循環の運用課題指摘、支援も強化
 素材別施策では、プラスチック・廃油、バイオマス、金属、土石系・建築材料を重点分野とした。プラは当面、今年4月1日に施行された「プラ資源循環促進法」による市町村の資源プラ一括回収・再資源化と、企業による環境配慮設計やバイオ利用等への転換などが注目される。また、プラごみの排出削減、再生利用の拡大など新設された仕組みをどう適切・円滑に回していけるかが課題となる。




(以下については本誌2690をご参照ください)


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