2008年のメッセージ/日本発、「国境なき地球環境防衛隊」の創設を!
◇ ◇水の確保、廃棄物、省エネや大気汚染などの診断と対策実行◇ ◇
2008年明けましておめでとうございます。今年も、エネルギーと環境のテーマを大マスコミとは一味違った独自の視点から、専門誌らしく中身の濃い誌面づくりに精一杯努力しますので宜しくお願い致します。
〇なんといっても今年最大の話題はG8サミットが7月に北海道・洞爺湖で開催され、昨年12月インドネシア・バリ島で採択されたポスト京都議定書の「ロードマップ」が、主要国首脳の後押しで具体的に進展させる方向になるのかどうか。その時点で、日本は誰が総理大臣として調整役を果たすことになるのか見通しの難しい政冶状況だが、国際社会の期待を一身に背負うことになるのは間違いない。
〇ポスト京都の枠組みづくりでは、米国と中国をはじめとする途上国をどんな形で引き込むのかが最大のポイントです。ただ、米国は次期大統領選を目前にしており、残務処理ブッシュ政権の様相が強まり、大きな政冶決断が出来ないと思われ、となると途上国の実質参画にどのような道筋を日本がつけられるかが問われることになる。日本は昨年のG8サミットで、途上国向けに「志の高い途上国支援のための新たな資金メカニズムの設置」を約束しているが、まだその中身は検討中だ。
〇しかし、この新たな資金メカニズムの設置も、旧態依然のカネの力により日本の存在感を示すという域をでていない。最近のわが国の抜き差しならない財政状況をみれば、どれだけ長続きできるかまた国民から多くの支持を得られるのかどうか。そこで提案である。例えば、日本の優秀な技術力と豊富な余剰人材を途上国の環境汚染や生活環境悪化の解決に振り向ける「国境なき地球環境防衛隊」を組織し、今後5年間開発途上国や国連や国際組織等の依頼に応じて、環境問題を診断し対策を実行するシステムを作ったらどうか。すでにこうした先例は世界にあり、キューバは数年前から「国境なき医師団」を政府自ら編成し、医療水準の極めて低い近隣諸国などに派遣、その見返りに自国には乏しい石油や食料品などを輸入したり、外貨獲得の手段にしているという。何よりも、その国の不安な人々に安心感を与え大変喜ばれているようだ。
〇環境省は地球温暖化で水没の危機に瀕している南太平洋の小島嶼国・ツバルに専門家を派遣し、侵食を防ぐための堤防工事の指導や飲料水の供給、廃棄物の処理対策などを具体化するという。また、来年度はかつて日本が公害列島化した際に活躍した団塊世代の技術とノーハウを、こうした国々に役立てる「国境なき環境調査・協力団」の構想を検討中だ。
しかし、そのための予算計上がたったの1000万円にすぎず、思いつき程度の施策としか思えない。日本が環境の世紀である国際貢献として本気にやるならば、100億円位の予算を用意して、一省庁の枠にとらわれない、かつ一時の大臣の手柄話しにするのではなく、中長期的な国益も追求した大胆な政策として展開して欲しい。7月の洞爺湖サミットでは、日本発として国際社会にこうした斬新な計画を是非発信してもらいたいものである。
【これより古い今月のキーワード】